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ビニルクロスの特徴やメリット・デメリットについて解説!機能も紹介

2023年09月15日

近年、新築住宅の内装はビニルクロス仕上げが増えています。
色やデザインが豊富でどのようなものを選べばいいか迷ってしまう方もいるでしょう。

そんなビニルクロスには、どのような特徴やメリット・デメリットがあるかご存じでしょうか?
今回は、ビニルクロスの特徴やメリット・デメリット、さまざまな機能について解説します。

ビニルクロスの特徴やメリット・デメリットについて解説!機能も紹介

ビニルクロスとは?

ビニルクロスとは、主原料にポリ塩化ビニルを使用し、ビニルシートに紙などを裏打ちして製造された布です。
ビニルの素材の特性上、プリントやエンボス加工をはじめ、さまざまな加工を施せる特徴を持っています。
短期間で簡単に施工できるので、多くの日本の住宅で使われており、初心者のDIYでも容易に使用可能です。

しかし、焼却時の有害物質を排出するなど環境汚染の問題がついて回ります。
そのため、問題点の解消に向けて塩化ビニルの量を減らし、気体化しない可塑剤を目指す取り組みなどが行われています。

ビニルクロス3つのメリット

クロスの張り替えリフォームなどで人気のビニルクロスですが、どのようなメリットがあるのでしょう。
ここでは、3つのメリットを紹介します。

1. 価格が安価

ビニルクロスの最も大きな魅力は「安価」です。
内装仕上げで用いる材料で、最も安価に仕上げられます。

量産品と呼ばれる低価格のものなら1㎡あたり約1,000円、上級と呼ばれる高グレードのクロスでも1㎡あたり約1,500円です。
布クロスや紙クロスと比較すると安価な点がメリットです。

2. デザインやカラーが豊富

ビニルクロスは、このあと紹介するようにさまざまな機能があります。
機能だけではなくデザインやカラーも豊富で、部屋のイメージに合わせて選択可能です。
シンプルな単色物や木目調や大理石調、プリント柄などはもちろん、キャラクターとのコラボ商品までさまざまなものがあります。
加工が容易な特性を活かし、エンボス加工が施された3D壁紙も購入可能です。

多種多様なカラーやデザインから好みにあったものを選べるので、イメージに合わせた部屋づくりができます。

3. 手入れが楽

ビニルクロスは、水に強く、拭き取りを行っても破れません。
壁紙が汚れてしまっても水拭きで拭き取ればきれいになるので、簡単に掃除ができます。

汚れやすいトイレやキッチンなどで使うビニルクロスには、防水・撥水・防カビなどの機能が付いています。
これらのクロスを使えばさらに掃除が楽になるでしょう。
水回りのほかにも、納戸やクローゼットの内部にも向いているクロスです。

ビニルクロス3つのデメリット

デザインやカラーも豊富なビニルクロスですが、残念ながらデメリットも存在します。
ビニルクロスを使用する際には、デメリットの把握も大切です。
ここからは、ビニルクロスのデメリットを3つ紹介します。

1. 部分補修が困難

ビニルクロスは、部分的に補修するのは難しいです。
長期にわたり使用していく中で、一部が破けたり汚れたりした場合に部分補修を施すと、どうしても張り替えた部分だけが浮いてしまうのです。

時間が経過すると、張り替えた部分だけが剥がれてしまうケースもあります。
基本的にビニルクロスの破れや汚れが気になり、壁紙をきれいに補修したいときは一面すべてを張り替えるしかないのです。

2. 耐用年数が短い

ビニルクロスは、耐用年数が短いです。
つまり、長持ちはしないといえます。
年数が経過すると、黄ばんできたり、継ぎ目が剥がれやすくなったりします。

具体的には、10年から15年で張り替えるのが一般的です。
使用状況にはよりますが、同じ家に住み続ける場合、1~3回ほど張り替えリフォームが必要になるでしょう。

3. シックハウスの問題

ビニルクロスの素材や接着剤にはホルムアルデヒドが使用されている場合があり、シックハウス症候群の一因とされてきました。
シックハウス症候群とは、建材などから発生する化学物質による健康への影響を指します。

建築基準法では、2003年に居室内での化学物質の規制が導入されました。
現在ではホルムアルデヒドを含む材料を使用する場合は、仕上げ法などに細かく規定が定められています。

また、自主規制として、日本塗装協会が2007年にビニルクロスに関する化学物質に対する規制を施行しました。

ビニルハウスの機能3選

近年販売されているビニルクロスにはさまざまな機能が備えられているものがあります。
ここでは、3つの機能を紹介します。

1. 防水・防汚機能

ラミネート加工を施し、水や汚れに強い防水・防汚機能付きのビニルクロスです。
お子さんが壁を汚しても、水拭きや中性洗剤だけで簡単に汚れが落ちます。

表面の特殊樹脂が水を弾いて、ガラス繊維を混ぜた裏打紙が湿気による伸縮を防ぐビニルクロスも存在します。
防水・防汚機能に合わせて、消臭や抗菌、防カビ加工機能を持ったクロスもあり、キッチンやトイレ洗面所に最適です。

2. 表面強化・防火機能

破れにくく、キズが付きにくい加工を施しているビニルクロスです。
人の出入りが多い廊下や階段、玄関などはクロスが痛みやすいので表面強化機能付きのものを選びましょう。
ペットを飼っているなら、引っかき傷の防止にもなります。

防火機能付きであれば、万一火災が発生した場合でも、延焼拡大の防止や、有害ガスや煙の発生を抑えてくれます。

3.その他のさまざまな機能

ここまで紹介した機能のほかにもさまざまな機能があります。
例えば灯りを消しても、消灯後15分~20分間うっすらと光る畜光機能があるものも人気です。
暗い廊下を歩くのが困難な方や、真っ暗な状態では眠れないお子さんがいるご家庭では重宝するでしょう。

よい香りはそのままに、悪臭成分だけを取り除く消臭機能付きのクロスはキッチンやトイレに最適で効果は10年間続きます。
ただし、たばこの臭いに効果はありません。

まとめ

近年建てられている住宅の多くで使われているビニルクロスは、健康や環境に対して心配な面もありましたが、対策を施されある程度安心して使えるようになりました。
安価で機能やカラーリングバリエーションも豊富で気に入ったクロスを見つけられるでしょう。

一方で、部分補修ができなかったり、耐用年数が短かったりするのはデメリットです。
機能や特徴、メリット・デメリットをしっかり把握して、選んでみましょう。